国庫補助金等で消耗品を購入した場合

社会福祉法人が施設及び設備の整備のために国庫補助金等を受領した場合の会計処理は以下のように定められています。

①社会福祉法人会計基準第六条「2 国庫補助金等特別積立金には、社会福祉法人が施設及び設備の整備のために国、地方公共団体等から受領した補助金、助成金、交付金等(第二十二条第四項において「国庫補助金等」という。)の額を計上するものとする。」

②社会福祉法人会計基準の運用上の取り扱い9「国庫補助金等特別積立金は、毎会計年度、国庫補助金等により取得した資産の減価償却費等により事業費用として費用配分される額の国庫補助金等の当該資産の取得原価に対する割合に相当する額を取り崩し、事業活動計算書のサービス活動費用に控除項目として計上しなければならない。」

施設及び設備の整備が固定資産を取得し減価償却となった場合も、経理規定により固定資産に含められず消耗器具備品費となった場合にも同様の会計処理をすることになります。

今回は固定資産~減価償却でなく消耗器具備品費のケースを例で示します。

例 9万円の器具を購入した後5万円の国庫補助金等を受領した

a消耗器具備品費90,000/現金預金90,000(経理規定で固定資産に含めない)

b現金預金50,000/施設整備等補助金収益50,000(受領)

c国庫補助金等特別積立金積立額50,000/国庫補助金等特別積立金50,000(積立)

d国庫補助金等特別積立金50,000/国庫補助金等特別積立金取崩額50,000(取崩)

上記cが①に当たります。

dは②に当たりますがaにより事業費用として費用配分される額が購入価額全額の90,000円なので取崩してサービス活動費用の控除項目として計上する金額もまた全額の50,000円になります