一般社団法人が解散した場合の残余財産

一般社団法人を解散した場合、債権債務の清算を行わなければなりません。

債権を回収したうえで、債務を弁済し、それでも残る財産を「残余財産」といいます。

残余財産が残った場合は、次の順位で処分することとなります。

 

①定款で残余財産の処分方法を定めている場合は、その定めに従う。

②定款に残余財産の処分方法の定めがない場合は、社員総会の決議によって定める。

③それでも定まらない場合は、国庫に帰属する。

 

以下は留意点となります。

※税務上の「非営利型法人」は、要件の1つとして「解散したときは、残余財産を

国や地方公共団体等に贈与すると定款に定めていること」というものがあります。

 

※一般社団法人では、社員に残余財産を分配すると定款に定めることは出来ません。

このような規定は無効となります。

 

※残余財産の処分方法を定款に定めていない場合は、社員総会の決議によって

決めることとなりますが、この場合に社員に分配すると決議することは可能です。

よって、実質的に社員に分配する方法もあるということになります。