役員退職給与の支給時期について
役員退職給与は使用人の退職金とは異なり、株主総会で支給の決議をしない限り債務として確定しません。
従って、法人税法上の役員退職給与の損金算入時期は、債務の確定時である株主総会の支給決議日となり
ます。これは、法人税基本通達9-2-28にも記載されています。
一方で、同通達のただし書には、
「ただし、法人がその退職給与の額を支払った日の属する事業年度においてその支払った額につき損金経理
をした場合には、これを認める。」
とあり、支給日ベースで損金経理をした場合に、その事業年度において損金算入が認められるという例外も
設けられています。ただし、あくまで同内容は例外的取り扱いであり、タックスプランニング的に
損金算入時期を選択できる訳ではないという点に留意が必要です。