グループ法人税制~資産の譲渡損益の調整~

グループ法人税制~資産の譲渡損益の調整~

資産の譲渡は原則として時価で行われることになっており、

認識される譲渡益・譲渡損は、それぞれ益金・損金の額に計上します。

これに対して、グループ法人税制の下では、譲渡損益調整資産(※)を譲渡した場合には

譲渡の時点において譲渡損益を認識せず繰り延べることとなります。

これは、時価で譲渡取引がされても、あくまで内部取引と捉えているためで

ひとまず、譲渡損益を認識せず、税務調整をすることによって

繰延処理が行われるのです。

繰り延べられた譲渡損益は、永久にそのままという訳ではありません。

譲渡資産の譲受法人において、当該資産を譲渡、償却、評価替え、貸倒れ

除却などが生じた場合、完全支配関係がなくなった場合などは、

譲渡損益を認識することになります。

なお、繰延べや戻入れの処理を忘れないように、譲渡法人においては譲渡した資産が

譲渡損益調整資産であること等必要な税情報を譲受法人に対して通知する義務が、

譲受法人においては、譲渡法人に対して、譲渡損益調整資産につき

繰り延べられた譲渡利益額又は譲渡損失額を計上する事由が生じた日等を

通知する義務があります。

 

※譲渡損益調整資産とは、固定資産、土地、有価証券、金銭債権及び繰延資産

を指します。ただし、譲渡直前の帳簿価額が1,000万円未満の資産、棚卸資産のように

通常グループ外に売買が予定されるものは、譲渡損益調整資産から除かれます。

【仕訳例】

簿価1,800、時価2,000の譲渡損益調整資産の取引を行った場合

<会計上の仕訳>
(借)現金 2,000                       (貸)資産  1,800
                   譲渡益  200

<税務上の仕訳>
(借)現金 2,000        (貸)資産  1,800
                   譲渡益  200

譲渡損益調整 200        譲渡損益  200
勘定繰入額             調整勘定

譲渡損益調整勘定繰入額は、別表4にて、減算・留保されることにより

譲渡益が認識されないこととなります。

また、別表5の③欄にマイナス(△)記載されることにより

繰り延べられます。

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