役員責任の減免制度

役員が法人に対し負っている責任には以下のような減免制度があります。

 

①責任限定契約

職務を行うにあたり善意でかつ重大な過失がないときは、役員が法人に対して負う損害賠償責任について

一定の額を限度とする契約のことです。

ただし、これは外部役員等に限られています。外部の人材が法人の役員に就任しやすくする趣旨があるため

です。

 

②社員(評議員)全員の同意による損害賠償責任の免除制度

総社員(総評議員)の同意があれば、役員の法人に対する責任が免除される制度です。

 

③役員責任の一部免除制度

役員が善意でありかつ重大な過失なく行った職務に基づいて法人に対して負った責任については、

その賠償しなければならない金額のうち、最低責任限度額を超えるものを

社員総会の特別決議(評議員会の特別決議)によって、免除することができる制度です。

この制度は、軽過失により巨額の損害賠償責任を追うことがないようにするとともに、

役員の人材確保が困難にならないようにすることを目的としています。

 

上記3つの制度は全て、法人に対する責任であり、第三者に対する責任の減免制度はありません。